雪国リトリートは、独自研修でコーチングスキルを学んだリトリートガイドが、必ずプログラムに参画する全国でも珍しい取り組みです。リトリートガイドは、プログラム中に「聴く」という大切な役割を担い、つねに参加者に寄り添いながら、参加者が自身に向き合える安心な場づくりを心がけています。
危険な場所を知らせる、タイムキープ、天候のチェックなど、参加者が安全にリトリートに参加できるように配慮します。
守秘義務や呼び方などのグランドルールをつくること、評価判断をしないこと、自己開示することを心がけて、参加者の心理的な安心感をつくります。
参加者の声を傾聴し、称賛、リフレクションします。オープンクエスチョンを心がけ、参加者の心身の変化に気を配り、対応します。
瞑想、呼吸へ意識をむけること、雪や土などに触ること、地の素材を活かした食事の提供などを通して、参加者が自然に五感をひらくように導きます。
天候の変化を楽しみます。対話の場での沈黙の時間も大切にします。
プログラムの体験を通して自然への敬意を共有します。交流の機会をつくり、地元の人との関係を育みます。
本来の自分を取り戻すために内省します。雪国で「本当の自分を取り戻すとはどういうことか」を探究し続けます。
雪国リトリートは、独自の「リトリートガイド(雪国の聴きびと)」と「ローカルガイド(雪国の語りびと)」が織りなす内なる探求の旅です。
聴きびとであるリトリートガイドは、雪国リトリートの独自研修でコーチングや場づくりのスキルを学び、参加者の内なる声に耳を傾けます。彼らは、参加者が自分自身を深く理解し、本来の自分を取り戻すお手伝いをします。
一方で、語りびとであるローカルガイドは、参加者の外側の世界を案内します。彼らは、雪国の豊かな文化や自然の背景を紐解き、参加者にその意義や物語を伝えます。このローカルガイドの存在により、参加者は自分がその地域や自然の一部であると実感し、全体性を感じる体験を得ることができます。
雪国リトリートでは、リトリートガイドとローカルガイドが一体となり、参加者の内と外の世界をつなげ、セルフアウェアネス*1とシステムアウェアネス*2を高めていきます。この体験を通じて、参加者は自分が何者であり、同時に大きな世界の一部であることを実感し、新たな生きる力を取り戻すことができるのです。
- *1 セルフアウェアネス:自分自身について観察し、気付いていく自己理解のこと。日々の感情や思考に気づき、それらを受け入れながら、自分の内なるエネルギーや他者、世界とのつながりを認識すること。
- *2システムアウェアネス:自分たちを取り巻くシステム(家族、友人、組織、自然環境など)に対する自覚。システムにおける多様な関係性やみえないつながりに意識を向け、局所ではなく全体性を感じる力を意味する。
参考文献:『Regenerative Leadership: The DNA of life-affirming 21st century organizations』