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ガストロノミー ツーリズム
ガストロノミーツーリズムの可能性

雪国観光圏は、雪国の食文化に可能性を感じて、2016年からガストロノミーツーリズムに取り組みはじめました。その立ち上げ当初、いろいろと助言いただいた朝比奈千鶴さんに寄稿していただいたレポート(2017年)をあらためて掲載します。ガストロノミー とはなにか。そして、ガストロノミー ツーリズムにはどんな可能性があるのでしょうか。

 

 

ガストロノミー ツーリズムの可能性

これまで、日本人旅行者の国内旅行における目的ナンバー1は「温泉に入ること」だったのですが、公益財団法人日本交通公社が毎年まとめている『旅行白書2016』では、「おいしいものを食べること」に順序が入れ替わってしまいました。おそらく、旅行者が増えたことで温泉好きよりも食いしん坊率が増えたことも理由のひとつにあるかと思います。たとえ温泉目当ての旅行であったとしても、旅と食には切っても切れない関係性があるのですから。“食”は訪問先の風土や文化に触れる玄関口です。B級グルメや郷土食、有名シェフの手によるダイニングなど、旅行先では、さまざまな食体験が待っています。現在、食に興味を持つ旅行者が増えていると同時に、データ上で過去最高の旅行消費額となっています。ということは、どのような形態の旅行が増加しているのでしょうか。

 

雪国観光圏が行なった“雪国ガストロノミーツーリズム”に外国人の料理研究家やジャーナリストらと一緒に参加してみました。アクティビティのメインとなるキノコ狩りは、日本人の自分にとってはさして珍しいものではなく、国内の里山に出かければどこでもできることのような気がします。けれども、調べてみると都市部から里山へキノコ狩りに行こうとしてもすぐに実行することはできないことが判明。キノコ園以外では、どの場所でキノコを獲ることが可能なのか探さないといけません。また、獲ったキノコが食用なのか毒があるかを見分けられる人も必要です。そう、キノコ狩りは日本に住んでいる人にとっても、案内人がいないとできないアクティビティなのです。

 

ふだんニューヨークや東京など都会で働く人たちにとって、キノコ狩りは「自然回帰」なのだと参加したアメリカ人ジャーナリストが言っていました。都会の喧騒から離れ、しばし肩の力を抜くひととき。里山の景色に秋を感じ、カメラを構え、何度もシャッターを切る参加者のみなさんは癒されながらもハンターのよう。なるほど、生息地域は違えど、トラベルライターとして取材に出かけてあれこれ反応している自分と同じようなベクトルと習性の参加者たちなのだなあと実感しました。

 

山の麓には神社があり、紅葉する木には柿が成っています。里山の住人から見ると、当たり前の秋の風景ですが、彼らには非日常のものです。撮影の道すがら、現地で営まれている暮らしの話を案内人から聞き、異文化やそこに息づく精神性を学び、里山の暮らしに思いを馳せます。これは、旅という非日常の時間だからこそ味わえる醍醐味です。キノコ狩りという習慣があることやキノコ達人の収穫の知恵、キノコの見分け方、収穫したものの調理法など初めて耳にする内容に興味深く耳を傾け、テーブルの上に並ぶ甘酒や山菜の塩漬けなど雪にひもづく食材の保存法や、発酵食品について熱心に聞きいっていました。

 

このように、世界中あちこちへ食をテーマに旅をする人たちの好奇心といったら、朝から晩まで尽きることはありません。食べることというよりも、体験して学び、自分のなかに知識として取り込み、持ち帰ることに充足感を得ており、新しい知識を仕事や生活への刺激としていました。そんな旅のかたちは、これまでにもさまざまな人たちが世界各地で経験してきたことでもありましたが、雪国の知恵という切り口は他にはなかなかありません。きのこや発酵食品などそこにある食べ物を眺めていくだけで、連綿と紡がれてきた雪国ならではの暮らしが見えてきます。

 

現在、ガストロノミーという言葉は、解釈をする人によって多様な意味をもつように思いますが、雪国カストロノミーツーリズムにおいては、“雪国らしい風土を感じられる素材と食の現場”を表しています。越後湯沢という日本でもっとも有名な雪国で、風土の豊穣のめぐみ、キノコや発酵をテーマに、現地の案内人とともに食にまつわる旅をする。これは、世界各地の自然や文化に興味をもつ旅人にはたまらない魅力があるでしょう。

 

ガストロノミーを愛し、実践する人をスローフードの文脈では“ガストロノモ”といいます。イタリアから全世界に広がったスローフード運動を背景にもち、そこで使われるガストロノモとは、実に奥行きのある意味が言葉に含まれています。「感性を研ぎ澄まし、自分の舌を肥やすことから、その食べ物はどんなものでどのように作られたかまでを視野に入れている人間」とスローフード運動の提唱者、カルロ・ペトリーニ氏は自著『スローフードの奇跡 おいしい、きれい、ただしい』で記していますが、そういった意味を考えるとガストロノミーツーリズムは、観光消費をする旅行者が食の背景に興味を持ち、思いを馳せ、自らの暮らしに取り入れていることで食べ物の“共生産者”であるということに気づく旅行のかたちではないかと思います。

 

また、旅先で旅行者が本物の食文化に触れることは、土地に息づく食文化に対して尊敬の気持ちを持つことにつながっていきます。それは、食文化を通して土地に興味を持つ人がひとりずつ増えていくことを意味します。そのあとの交流はどうなるかは未知数。ひとりの旅行者は消費するだけでなく知らぬうちに何らかの役割を担って帰っていくことになるのです。

 

旅行者が国内旅行をする魅力のひとつとして、食の生産地をちょくちょく訪ねられるということが挙げられます。暮らしの営みのなかで丁寧に育てられた素材に旅先で出会うということは、素材本来の味を見極める舌の感覚を知らずのうちに育てることにつながっています。そのことで、食べること、素材の背景を知ることがもっと楽しくなっていくことでしょう。そういう旅行は、毎日の食卓に新しい息吹をもたらすはずです。ガストロノミーツーリズムは、旅行から始まる誰かの食卓の新しい歴史の始まりにさえなる可能性があると思います。

(トラベルライター 朝比奈千鶴)

 

 

 

おいしいものに出会ったら、食材やそれを育てた人に思いを馳せてみる。食を通して、風土とのつながりを知ることで、あなたの旅はもっと豊かになる。

 

雪国ガストロノミーツアーで雪国の知恵を体験してみませんか

 

雪国文化の源泉は雪国ならではの知恵。この地には半年近くも雪に閉ざされる冬を越すための知恵がいまも息づいています。そんな雪国の知恵は、食に色濃く顕れます。早春から晩秋にかけて採取した山野の恵みを塩漬けや乾燥品、発酵食として蓄える食文化は世界に誇れるものです。こうした雪国ならではの食文化を体験できるのが雪国ガストロノミーツーリズム。

 

行程例 

里山の恵みと温泉調理

山菜やきのこ収穫体験と調理体験

越後湯沢駅ーほくほく線ーまつだい駅=松之山温泉

 

土間クッキング

地元お母さんと雪国の食体験

六日町温泉ryugon

 

秘境秋山郷のマタギ文化体験

マタギ文化に触れジビエ料理を堪能。翌日は現役マタギと行く雪上ハイク

越後湯沢駅=路線バス+デマンド便=秋山郷小赤沢・民宿出口屋

 

雪国のいなかごっつぉと日本酒体験

目黒邸(豪農の館)、ゆきくら館(酒蔵見学と試飲)

越後湯沢駅ーJRー越後須原駅=須原民宿

詳しくは、雪国ガストロノミー ツーリズム紹介ページ

(トラベルライター 朝比奈千鶴)

( 2021/05/22 snowcountry )
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